MENU

「仕事に飽きた」あなたに読んで欲しい。飽きを越えて日々に活力を!

今日のテーマ「飽きたを越えて、仕事を楽しむには」
自分で言うのもなんですが、私はなかなか転職経験豊富です。私が複数回の転職をしてきたのは主に人間関係や給与面の理由のほか、もちろん仕事に飽きたという感情もありました。

ルーティンワークの処理は、脳の起動が最小限でよいため楽ですが、同時に「飽きた」という苦痛を感じることもありました。忙しい時間に疲労することと同じくらい、いやもしかしたらそれ以上に、飽きから受ける苦痛は大きなものでした。

この記事では、「仕事に飽きた」という感情と向き合い、その感情を消化しながらよりよい毎日を手に入れるための方法を、私なりの経験とともにお伝えしていきます。
boringimage
この記事の構成

仕事に飽きるのは、あるあるです

幸か不幸か私たち社会人にとって、起きている時間の大半、人生の大部分を占めるのが仕事の時間となっています。そして(これは明確に)残念ながら、仕事がつまらないと感じることは決して珍しくありません。もちろん私も、作業をしながら「まだ定時まで6時間もある・・・」などと考えたことはあります。

働き続けていれば、多くの人にこの瞬間は訪れるはずです。長く真面目に働いてきた人でも、必ず通る道ではないでしょうか。仕事では、自分の思い通りにならない事も多く、楽しいと思える瞬間が少なくても無理はありません。この感情にどう向き合うかは、人それぞれだと思います。

仕事とは退屈なものだと割り切り、感情を切り離して働く。あるいは、その中にも楽しみを見出せないかと試行錯誤するか。どちらが正しいという話ではありません。ただ私は、後者を選びたいと思ってきましたし、そのためのコツも少しずつ掴んできました。この記事では、その試行錯誤の中身をお伝えします。

「飽きる」の科学

飽きるという現象は、仕事に限った話ではありません。好きだった曲、楽しいと思っていた趣味、美味しいと思った食事であっても、徐々に感動が薄れ、心が動かなくなることはあります。飽きとは意志の弱さの発露ではないのです。まずは仕事から一度離れて、飽きが生まれる理由を簡単に整理してみましょう。

No.飽きが生まれる理由起きていること
1業務が予想通りに収まる脳神経科学的でいう「報酬予測誤差」が発生しにくく
「これをやって何になるのか」という状態になり、
意欲を維持しにくくなる(RPE理論)
2業務に慣れてしまった変化のない状況が続くことで慣れが起こり、
その刺激への意欲が弱くなる(habituation)

やる気には「予想とのズレ」が重要

私たちの意欲は、良いことが起きたかどうかではなく、予想していたよりも良かったかに影響を受けています。これを説明するのが「RPE(Reward Prediction Erro)」と呼ばれる考え方で「報酬予測誤差」と呼ばれています。RPE理論は、脳は報酬そのものではなく、予想との差を見ているという理論です。

私たちは、行動の前に報酬を予想しますが、実際に行動した結果生じた「報酬と予想の差」がその後の継続性、やる気に深くかかわるという理論です。そして、このRPE理論の中枢には、名前を聞いた事がある人も多いであろう神経伝達物質「ドーパミン」が関与しているようです。

ドーパミンの働き

ドーパミンは脳内の物質の一つで、快楽物質と紹介されることが多いでしょう。私自身、かなり古本屋で手に取った「人生を変えるための習慣」的な本で、「ドーパミンは快楽物質」と言った解説を見たことがありました。しかしどうやら、最近の脳神経科学が説くドーパミンの役割は少し違うようです。

ドーパミンの役割については、神経科学者のシュルツ氏らがサルを使って行った研究が有名です。この実験により、ドーパミンは「報酬そのもの」ではなく「予想との誤差(ズレ)」に反応していたと明らかになりました。なお、「予想とのズレ」の算出には、「結果に対しての好み」である嗜好性も大きく影響しています。

予想と結果の関係誤差(RPE)効果ドーパミン行動への影響
予想より良かったプラス大漁に放出されるその行動を繰り返したくなる
予想通りだったゼロほぼ変化なし行動も意欲も変わらない
予想より悪かったマイナス抑制されるその行動を避けるようになる

この表の真ん中の行が、今回いちばん大事なところです。悪いことが起きているわけではないのに、意欲だけが動かない状態があり得るのです。つまり、順調=必ずやる気が出るは誤りなのです。さらに、順調な環境から得られる結果に対しての興味(嗜好性)も低いならば、より意欲は湧きにくいと言えるでしょう。

かるろ

「予想との誤差」と「結果への興味」が重要です。
どちらかが低いなら、意欲増強効果も低くなります。
興味の無いことは、どれだけ驚いても意欲にならないのですね

「慣れ」もズレを縮小する

心理学で順応と呼ばれる「慣れ」も、私たちの意欲に深く関わります。慣れとは、喜びが減ることではなく、基準が上がることです。ある時点では嬉しい事も、慣れを経て予想の中に組み込まれていき、誤差を生まなくなっていきます。誤差が無ければドーパミンも放出されず、意欲向上には役立ちません。

仕事で、新しい挑戦をしたときのことを考えてみましょう。初めは難しい業務でも、半年後には手が勝手に動くようになるかもしれません。この場合、業務着手の初期は結果に対する予想精度が低く、習熟期には精度が高まっていると言えます。つまり、習熟が進むほど誤差は小さくなり、飽きが生まれます

当然ながら、慣れることは悪いことではありません。毎日の通常業務で毎回のように予想外が連発されていては、脳が(そして恐らく社内評価も…)もたないでしょう。慣れは、限られた注意力を効率的に使う省エネの仕組みです。問題は慣れそのものではなく、慣れた後に何も足していないことだと思っています。

継続するとやる気が落ちるのは、自然な現象

新しい仕事を覚える時期や、異動や転職などで新しい環境に飛び込んだ時期は予想が外れやすいため、誤差が大きく、結果として意欲が湧きます。しかし、習熟すると予想が当たるようになり、誤差が小さくなります。そして慣れも基準を引き上げ、誤差が生まれる状況はどんどん消失していきます。

つまり、同じ仕事を続ければやる気が落ちやすくなるのは、設計通りの反応ということです。「上手くやれているのに気持ちが動かない」という感覚の正体は、失敗しているからではなく、予想が当たり続けているからでしょう。これはあなたの怠慢ではなく、脳の仕組みの側の話です。

意欲を戻すための打ち手

「飽きた」という状況を打破するための打ち手は、理屈の上では単純です。その方法とは、予想と結果の間に小さなズレを自分で作ることです。例えば、結果が読み切れない要素を、自分の裁量で一つ入れるのがコツです。結果との誤差がドーパミン放出に関わり、意欲の創出を促進します。

そうであるならば、ドーパミンの放出頻度を高める方が建設的でしょう。つまり、年に1回の昇給に関して予測を立てるより、月に1回、できれば週に1回、新しいハードルへ挑戦する方が望ましいのです。別記事で、仕事の退屈感を打破するためのヒントを公開していますので、ぜひ併せてご覧ください!

仕事の「飽きない」を知る

ここからは少し視点を変えて、「自分にとっての楽しさ」を追求する方法を考えていきます。私が思うに、多くのケースにおいて、仕事が楽しいというのは、友人と笑い合っている時のような楽しさとイコールではありません。職場に遊びと同じ種類の楽しさを求めると、ほぼ確実に肩透かしを食らいます

友人との時間が楽しいのは、気を遣わずに済み、成果を問われず、損得計算も必要ないからでしょう。仕事はその逆で、責任があり、評価があり、損得抜きには語れません。この二つを「プライベートで感じる楽しさ」という物差しで測ることに、殆ど意味はありません。では、仕事における楽しさとは何でしょうか

持論:仕事の楽しさ三つの階層がある

心理学者のマズローは、人間の欲求には段階があると説きました。私は仕事の楽しさにも類似構造があると考えています。基礎たる土台があって、その上に発展があり、さらにその上に憧れがある。私見では、基礎は絶対に確保したい領域、発展はある方が望ましい領域ですが、憧れは確保が難しいと考えます。

myimageforjoy

土台にあるのは、個人スキルの発揮

一番下にあるのは、自分の力が発揮出来ているという感覚です。任された仕事をきちんとこなせた、自分の工夫が誰かの役に立った、名前を呼ばれて頼られた。この土台が抜けている時、日々はどうしても空っぽに感じられます。自分のスキルや個人としての経験が発揮されていることが重要ですね。

中層にあるのは、共同体感覚

土台の上に乗るのが、仲間や組織に関わる楽しさです。同じ方向を向いている人がいる、この目標に自分も納得している、あの人の役に立ちたいと思える。ここが満たされると、仕事は「作業」から「参加」に変わります。私にとってこの領域も非常に重要で、だからこそ企業理念や職場の雰囲気を大切にしてきました。

やや余談気味ですが、私が以前仕えた上司は、社内で評判がすこぶる悪い人でした。机の前に立たされて、フロア中に響くような音量で怒られたこともあります(周りの人が止めに来るほど)。ですが、私は彼を尊敬していました。その最大の理由は、彼は人情がある人だったからです。

私がミスをした時、最終的にはいつも矢面に立ってくれました(その前にタップリ怒られるのですが…)。自分が印鑑を押したのだから気にするな、と常に背中がそう語っていました。この人に認められたい、助けになりたいという気持ちが、当時の私の根幹にありました。

上層にあるのは、憧れという感情

三つ目は、子どもの頃に憧れた職業、心が震える業界、自分の人生の物語と地続きになっている仕事です。ただ、正直に申し上げると、この最上位まで手にしている人は決して多くないと思っています。啓発書的な言い方をするならば、仕事を通した自己実現ができている人が、この領域を手にしていると言えるでしょう。

思い返せば、私は子どもの頃は電車の運転手、青年時代は音楽家になりたいという想いを抱いていました。今の私は、その憧れとは無関係の場所で働いています。ただ、私は「自分の個性や経験を活かして、よりよい社会を作るために小さな貢献をする」という新しい夢を見つけているとも思います。

私はロマンチストですし、仕事にもロマンを求めたい人間です。そして私はこの新しい夢を持ったことで、私は日々を意欲的に生きられていると思います。私今の仕事は表面的には私の人生の物語と地続きではありませんが、自分の意識付けで関連性を持たせることが出来ていると思います。

結論:自分を知り、求める領域を明確にしよう

大事なのは、自分が仕事にどの領域までを求めているか、その領域で満足感を得るために何が必要なのかを知ることです。自己分析や自己認識が甘いままでは、いつまでたっても仕事の退屈さからは抜け出せない可能性があります。どこまで求めるのが正解という事ではなく、自分がどこまで求めるのかを考えるのです。

基礎的な土台を確保するためには、積極的なスキルアップはもちろんのこと、自らの特徴や強みを活かせる職種に就くことも重要でしょう。中層の共同体感覚を得るためには、共感できるパーパスや理念を掲げる企業に入ることが望ましいでしょう。異動願いなどで、環境を変えるのも良い手ですね。

最上層の憧れを手にするためには、チャレンジが必要だと思います。子どもの頃からの情熱などに挑むのであれば、転職活動に励むのも良いでしょう。ただし、今の私がそうであるように、大人になってから見つけた夢に向けて、与えられた場所で努力してみるのも、意外と効果があるのでオススメですよ。

転職、副業、独立も選択肢

ここまで打てる手を並べてきましたが、環境そのものに原因があることもあります。ただし、勢いだけで転職に動くのはおススメしません。私は二十代の頃、収入の爆増可能性に惹かれて会社をわずか二週間で辞めた経験があります。この失敗は、企業・自己分析不足が招いたものでした。

転職は人生に大きく関わる決断です。転職の前に出来ることは沢山あります。自己分析を済ませた人の転職は、明らかに事故が減ります。人事異動が来れば、今の退屈感は無くなるかもしれません。就業規定を詠めば、実は副業が出来る会社だったと分かるかもしれません。勢いで動くのはリスキーなのです。

ちょっとだけ私の話

私個人としては「会社の望みを知り、自分なりに貢献する」と言う気持ちはありますが、「給料を払っているから、こちらの命令は絶対」というスタンスにはやや違和感を覚えるタイプです。こういう性格のため、私と言う人間は、個人の働き方や倫理観を信頼し、互いに尊重し合う企業文化がないと生息できません。

ちょっとカッコつけた言い方をするならば、「お金で私のすべてを買えると思うな」という感じでしょうか(笑)。そういう意味では、私は起業や独立にも興味があるので、今後はそういうチャレンジもしていきたいです。だからこそ、スキルアップの機会を逃さず、自分が出来ることを増やしたいですね。

まとめ:飽きは、あなたの落ち度ではありません

この記事では、「飽き」という感覚が生まれる仕組みを科学的分析を含めて見てきました。ドーパミンが関与する意欲創出には「予想とのズレ」に反応しますが、慣れはそのズレを薄めていく。この仕組みから言って同じ仕事を続けて意欲が落ちるのは、設計通りの反応です。あなたの根気の問題ではありません。

また、仕事の楽しさを定義し直しました。友人と笑い合う楽しさと、仕事の楽しさや手応えは基本的には別物です。同じ物差しで測れば、仕事は永遠に「期待外れ」で終わるでしょう。プライベートにおける楽しさが「joyful」だとすれば、仕事における楽しさは「rewarding」と言えるのではないでしょうか。

楽しさには、個人のスキルが関連する「基礎的な楽しさ」、共同体への所属感覚が関わる「発展的な楽しさ」、そして個人の人生観が関わる「憧れ」があると思います。どこまで求めるかに絶対的な正解はありません。大切なのは、自分で線を引くことだと私は思っています。

自分がどこまで求め、何が必要なのか。転職して環境を変えるという選択肢も、その線を引いた後なら落ち着いて考えられるはずです。漠然とした「飽きた」を、輪郭のある言葉に置き換えられた時点で、今日は前に進んでいます。その積み重ねの先に、生きるって楽しいと思える日々が増えていくと良いですね!

管理人について

早期離職や人間関係の苦悩、複数回の転職を経て、ある程度満足のいく環境を手にした会社員。自分らしくいられる場所で輝きたい、と思う方に強く共感し、そのお手伝いをしたいと思っています。最近のマイブームはAI学習。左の自画像もAI作成です。

年 齢 :30代
業 種 :インフラ関連
職 種 :企画、マーケティング
性 格 :ロマンチスト
モットー:自分らしく生きる!

この記事の構成