
プライベートの好きとは違いますが、仕事をやっていて楽しいと思う事も多いです。
しかし、そんな私にも(もちろん)仕事で時間を持て余した経験はあります。
あなたが仕事で退屈を感じているなら、この記事はきっと何かのヒントになると思います。
私の経験も交えながら、「退屈を起点に人生を好転させる方法」をご提示します。
退屈を分析する
退屈を苦痛に感じる気持ち、私には良く分かります。そして、退屈を撃退したいと願うならば、まずは退屈と自分を分析することから始めるべきです。孫子の兵法にいう「敵を知り、己を知る」と言ったところです。私は、仕事が退屈だと言う人には大きく分けて次の二つのタイプがあると考えています。
流派1:仕事の退屈は当然
「座っているだけで給料がもらえるなら、それが一番いい」という人は、仕事とは退屈なものと割り切ることができます。私はそう公言する同僚を何人も見てきましたが、彼ら彼女らは出来る限り仕事を引き受けずに自らの業務範囲ラインを引き、淡々と時間を過ごして帰ることを目標にしていました。
人生設計や仕事への向き合い方は人それぞれです。ただ私は、キャリアアップによる人生の充実を考えるなら、惰性モードは避けた方が良いと思っています。スキルが付けば望み通りのキャリアを築ける可能性も高まります。それに、時間の浪費を是とする働き方は、ワクワクしないではありませんか!
流派2:仕事の退屈は苦痛
退屈が苦しいのは、仕事に時間給以上の意味を求めているからです。成長したい、自分だからこそできる形で貢献したい、人生の大半を使う時間に張り合いを持ちたい。そんな気持ちがあるからこそ、繰り返しの日々が空っぽに感じられるのだと思います。退屈を苦痛と感じることは、むしろ誇るべきことです。
仕事が好きでも嫌いでも、大抵の場合、何十年も続けなくてはいけません。だから私は仕事を私を形成する一つのハブにしたいと思っています。そしてそのために、出来る限り手を抜くというスタンスで退屈を受け入れるのではなく、退屈を打開したいという気持ちを持っている方が賢明だと考えています。

4パターンの退屈
では、退屈を撃退するにはどうすればよいのでしょうか?「ひま」の状態が退屈を呼ぶのは確かですが、忙しければ良いという物でもありません。残念ながら、会社と言う組織はフェアではないこともあります。必要以上に量をこなす姿勢を見せれば搾取の対象となり、自分だけが消耗することになりかねません。
退屈撃退のアプローチとしては、まずは自分の退屈のタイプを知ることから始めるべきです。以下に私の経験から感がる、退屈の種類とその撃退方法をまとめました。自分はどのタイプか、チェックしてみましょう。
| 退屈の タイプ | 感じ方の特徴 | 根っこにあるもの | まず試したいこと |
|---|---|---|---|
| ①成長停滞型 | 新しく覚えたことがほとんどない | 学習機会の不足 挑戦機会の不足 | 業務の内外で学び始める 自ら手を上げてみる |
| ②貢献不可視型 | 誰からも承認や感謝をされない | 所属感の不足 手ごたえの不足 | 思い込みを疑ってみる 自らの姿勢を改める |
| ③裁量ゼロ型 | 業務に創意工夫の余地がない | やらされ感 信頼感の不足 | 自分なりの改善提案をする 言われていない部分に工夫する |
| ④報酬不可視型 | 貢献に対する見返りが見えない | やるだけ損(諦念) | 評価制度を確認する キャリアビジョンを整理する 環境を変えてみる |
自分の退屈がどのタイプなのかが分かるだけで、次の一手は見えやすくなります。ここからは、それぞれのタイプについて、退屈の原因と改善策などを、もう少し具体的に見ていきます。

①成長停滞型:新しく覚えることがない
このタイプの退屈では、例えば「もう何ヶ月も新しく覚えたことがない」などと感じるでしょう。人間という生き物は、「心理的安全性が確保されている」という前提は必要ですが、本質的には挑戦を好むものだと思っています。根っこにあるのは、学習機会の不足と挑戦機会の不足です。
同じ作業を同じ手順で回し続けていると、頭を使う場面が減っていくように感じます。最初は難しかった仕事も、慣れれば勝手に手が動く。「慣れ」はスキルの向上とも言え、一概に否定すべきものではないですが、その副作用としての退屈は避けられないのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。
解決策の提示
まず試したいのは、学習機会を待つのではなく、自ら学び始めることです。充実した人生を掴むためには、まずは行動という犠牲を払わなければなりません。仕組みを作り、その中に身を置くことで強制的に行動する。最初は痛みを伴うでしょうが、いずれはそれが当たり前になってくるはずです。
学ぶ内容は「市場価値が高いスキル」や「強みに結びつくスキル」を選ぶのが王道です。王道では差別化できないと思うかもしれませんが、行動している人は意外と少ないですし、それぞれが既に持っているスキルセットも異なります。自分の持ち味と新スキルをかけ合わせれば、貴方だけの価値を生み出せます。
期待できる効果
学びを継続し知識とスキルが蓄積されれば、これまでは見えなかった挑戦機会が見えてくるはずです。「次はこれを社内で試してみよう」と、手を上げたくなること請け合いです。挑戦の機会を見逃さずつかみ取ることが出来れば、退屈という感情は霧散します。自らの市場価値も高められ、一石二鳥です。
かるろ私は、自らを成長機会に置くと決意しました。ジムとオンラインスクールに申し込み、通勤電車での勉強用タブレットも買いました。
仕事の中で新しい提案をして「この分野なら、君に任せるのがいいね」と言ってもらえていて、やりがいを感じています。
②貢献不可視型:誰の役に立っているのか分からない
このタイプの退屈は、「誰からも承認されない、感謝されない」という感覚から生まれます。数年前にかなり話題を集めたアドラー心理学でも言われていましたが、人間は本来的に社会的な生き物であるため、精神的に充足するためには「自分が何かに貢献できている」と感じることが重要だと思っています。
このタイプの退屈の根っこにあるのは、所属感と手ごたえの欠如です。業務上または人間関係の問題が考えられるでしょうが、いずれにせよ自分がこの場所に必要とされているのか分からない、やってもやらなくても同じに思える。そんな状態が続くと、日々はどうしても空っぽに感じられます。
解決策の提示
まず試したいのは、思い込みを疑ってみることと、自らの姿勢をチェックすることです。少し厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、「誰にも認められていない」というのは、こちら側の思い込みなこともあります。また、自分の要求が客観的に見て妥当かを自省する姿勢も必要となることがあります。
単純な仕事、ルーティンワークだからと言って役に立っていないわけではありません。その業務をベースに他の業務が、時には事業全体が成り立っていることも往々にしてあります。自らの思い込みでやる気を失ってしまうのはもったいないことです。まず何より大切なのは、周囲とのコミュニケーションですね。
期待できる効果
コミュニケーションを大切にする姿勢を示せば、職場での居心地は良くなりやすいです。私にも経験があるように、どうしても自分と合わない職場があることは事実ですが、それは思い込みかもしれません。私は、職場の人間関係を悪い意味で割り切らず、一つの大切な場所と捉えるのが理想的だと思っています。
全員と友達になる必要はありませんし、そんなことは不可能です。しかし、一人の成熟した大人として、友好的な関係を築くことは十分に可能だと思っています。それは友人関係と比べて上でも下でもなく、私にとっては大切な関係の一つです。そう感じられる場所にいられるなら、職場で孤独を感じることはありえません。



私は意図的にプライドを捨て、フランクなコミュニケーションを取るように心がけています。こちらが心を開けば相手もそうしてくれます。
そうなれば、自分が組織の中で役に立っていることも自ずとわかり、
組織への所属感を感じることもできていますね。


③裁量ゼロ型:工夫の余地がない
このタイプの退屈は、例えば「全部決められていて、工夫の余地がない」場合に発生しやすいです。この状況での一番大きな問題とは「やらされ感」だと思います。そしてそれは、潜在的には「己への信頼感の欠如」をも感じさせているかもしれません。決められた通りに動くだけでは、仕事は単なる作業です。
基本的には、「やらされる状況」は退屈や不満の温床になります。やらされていると感じてしまうならば、前向きに業務に取り組むことは難しいです。「別に自分でなくても良い」。「こんなことをしても成長に繋がらない」。「この組織は自分を低く評価している」。そんな風に考えてしまうかもしれません。
改善策の提示
「業務に工夫の余地がない」が事実か考えてみましょう。それが思い込みならばもちろん、これまでの慣習由来であるなら、業務改善の余地があるかもしれません。その場合、業務成果としての結果を相手の期待を上回る方法で出す、具体的には「時短」と「確実性の向上」の視点で業務を見てみましょう。
例えば、Excelを用いる業務ならば、改善の余地が眠っている可能性大です。CopilotなどのAIにやりたいことを説明すれば、自動化する関数を簡単に作ってもらえます。検証作業は必要ですが、数式で自動化できる部分を増やせれば、時短と確実性の向上を同時に実現できますね。
期待できる効果
全ての業務は結果を出すことが目的です。その結果をより早く、またはより確実な方法で出せるならば、それを拒む理由はないはずです。複雑な専用システムを使った業務フローなどなら別ですが、完全な人力の場合やOfficeソフトやノーコードツールを使った業務フローならば改善可能性は十分にあります。
提案の際は、これまでの業務フローや関わった方々に敬意を示すことを心がけましょう。自らに自惚れ、既存のフローを小馬鹿にするような態度は慎むべきです。仕事に限らず、先達への敬意を持つことは人として重要です。自らを正す人にこそ、思わぬ幸運も舞い込むというものでもあります。



自発的な提案は、「やらされ感」を「やっている感」へ変えてくれますし、提案が認められれば単純に嬉しいですね。
仮に認められなくとも、改善提案を続ける社員は良い印象を与えるのでしょう。これまでで最大5万円の昇給を勝ち取ったこともありました。
④報酬不可視型:見返りが見えないからやらない
①~③までは直接的に退屈を生み出すものでしたが、④は少し性質が異なります。④は、頑張る見返りが見えないためにやる気がなくなり、結果として自ら退屈なあり方を選んでしまうというものです。望ましい選択とは思えませんが、搾取されていると感じる状況でもやる気を出せと言うのも酷な話です。
頑張っても評価につながらない、給料も上がる気配がない。私にも経験がありますが、役職だけ与えられて業務が増えたものの昇給がないというケースもこれに含まれるでしょう。こういった状況が続くと、「やるだけ損」という感覚が芽生え、仕事に対して消極的になってしまうこともあるでしょう。
解決策の提示
正直なところ、自分の評価とそこに伴う待遇は、自分ではどうにもならないこともあります。とはいえ、まずは組織の評価制度を確認することが重要でしょう。自分に与えられた目標は何か、自分のアプローチに裁量はあるのか、どんな成果を出せば評価されるのか。この辺りを上司とすり合わせることが重要です。
また、キャリアビジョンを整理することも重要です。業務が自分の市場価値を高めること、将来的な転職や独立に役立つかと言う視点を持つと、やる気が出るとまでは言わずとも、ツライ環境でも踏みとどまることが可能になります。金銭報酬は頑張りに即応しないことも多く、待つことも戦略に組み込むべきです。
期待できる効果
会社が、何を、どう評価する仕組みになっているのか。評価の基準が分かれば、頑張る方向を調整できます。影での貢献も重要ですが、組織命令を達成することが評価アップの近道です。また、そもそも評価の仕組みがほとんどないと分かった場合は、環境を変えることも含めて考えてみるべきかもしれません。
長期的視点を持つと、自分のキャリアを俯瞰する癖をつけられるようにもなります。数年後、自分はどこで、どんな働き方をしていたいのか。今の場所は、その未来につながっているのか。この視点で多少の辛抱と観察をしつつ、冷静に職場環境の評価を行って最善の選択を考えられるようになるでしょう。



仕事に報酬を求めるのは当然ですが、自分の要求が報酬に向きすぎていないか、その要求は本当にフェアなのかも考えた方がよいはず。
他人から見て自分の態度が見苦しくないかという視点も重要ですよね。完璧は無理ですが、出来る限り爽やかに生きたいと願っています!


「退屈」を契機に、充実した人生を
ここまで、退屈を4つのタイプに分けて見てきました。もしかすると、複数のタイプが混ざっている、という方もいるかもしれません。大切なのは、退屈だという漠然とした感情を、「自分の退屈はこれだ」と輪郭のあるものに変えることです。輪郭がはっきりすれば、改善のための打ち手も見えてきます。
学び始めるのか、姿勢を変えるのか、工夫を足すのか、それとも環境そのものを見直すのか。もちろん、転職は人生に大きく関わる決断ですから、勢いだけで動くのはおススメしません。転職については別の記事でも詳しく触れていきますので、環境を変えることが頭をよぎった方は、あわせて読んでみてください。
退屈を苦痛に感じるのは、あなたが仕事に、時間給以上の意味を求めている証拠です。その気持ちは、決して無駄ではありません。今日の小さな一歩、小さな思考、小さな努力が、「生きててよかった」に近づくためのミソのはず。考えることを止めず、変わることを恐れずに、毎日を大切に生きていきましょう。



